こんにちは、PC周辺機器メーカー直販サイト「アイオープラザ」店員、NAS(ナス)の「なっさん」です!
今回は、
- USBモニター
についてお話しします。
「USBモニター」とは、
- USB Type-C接続の液晶モニター
のことですが、わざわざこういう言い方をするということは「普通はそうじゃない」ということでして……それを踏まえ、
「普通のモニターとどう違うの?」
「メリットはなに?」
といった疑問について一気にお答えしたいと思います。
今回も”だいたい本音”でお話ししますので、ぜひ最後までご覧ください!
※本記事は主に法人向けの内容です。
USBモニターってなに?
まずは基本中の基本から。
冒頭で、USBモニターを
- USB Type-C接続の液晶モニター
と書きましたが、そもそも「USB端子」は元々映像端子ではありません。
PCとPC周辺機器を接続するために作られた端子(インターフェース)です。
「ん? 液晶モニターもPC周辺機器だよね? だったらいいじゃん」
と思われたかもしれませんが……
「まあ、はい、そうです」
とお答えすると話が終わってしまうので、敢えて「ちょっと違う」と言わせてください。
USBが普及していく過程でよく使われたのは、
- 外付けハードディスク
- USBメモリ
- マウス
- キーボード
などでした。
確かに最初から多種多様な機器をつなぐインターフェースでしたが、そこに、
- 液晶モニター
は入っていなかったわけです。
従来、液晶モニターをPCとつなぐときに使われていたのは、
- アナログRGB端子
- HDMI端子
- DisplayPort端子
などであり、これらの大半は「映像専用」の端子でした。
あらゆる機器がつながるUSBにとって、ある種「映像」だけは”聖域”だったわけです。
ただ、”聖域”と言っても別に誰かが禁止していたわけではなく、単に映像を常に転送するには能力が足りなかったという事情です。
しかしUSBも時間の経過とともに進化しました。
転送できるデータ量が増えたことによって、とうとう液晶モニターも接続できるようになり、それが、
- USB Type-C接続の液晶モニター
の登場につながるわけです(大分乱暴に語りましたが、大筋としてはそんな感じです)。
ただし単純に、
「今までHDMI等でつないでいた液晶モニターが、USB Type-Cでつながるようになりました!」
と叫んだところで、
「で? それなにがいいの?」
と思うのが普通の感覚でしょう。
では液晶モニターがUSBでつながるようになったことで、一体どんな利点があるのか?
USBモニターの3つのメリット
端的に答えると、USBモニターには以下3つのメリットがあります。
- PCへの電力供給ができる
- PCから電力供給を受けられる
- 液晶モニター側にUSBハブ機能等、拡張ポートを持ちやすくなる
1から3、全てに共通するキーワードは、
- 電力供給
です。
誤解を恐れずに言えば、既存のHDMI端子やDisplayPort端子等とUSBの決定的な違いは、
- 映像(データ)だけでなく、電力もやり取りできる
という点にあります。
上にも挙げた、
- 外付けハードディスク
- USBメモリ
- マウス
- キーボード
等の元々USBでつないでいた機器を想像していただきたいのですが、その多くが「別途、電源を必要しない」ですよね?
※外付けハードディスクは、据え置き型の場合要りますが、ポータブル型の場合は要らないことも多いです。これは動作に必要な電力量の大きさに由来します。
なにが言いたいかというと、要するにUSBとは、はじめから「データと電力の両方をやり取りする」という思想で作られた端子ということです。
そして進化の過程で増えたのは、データ量だけではありませんでした。やり取りできる電力量も増え続けたのです。
その結果、今ではある意味「最強の映像端子」と言っても過言ではないレベルに到達しました。
では3つのメリットについて、それぞれご説明しましょう。
1.PCへの電力供給ができる
ひとつ目のメリットは「PCへの電力供給ができる」です。
- PCから出力される映像を、USBモニターで表示する
- USBモニターからノートPCに電力を供給する
というふたつの機能を1本のUSB Type-Cケーブルで実現できます。

従来だとPCはPC、モニターはモニターで電源を確保する必要がありました。
つまりコンセントがふたつ必要でした。
これが、ひとつにできることで一体なにがいいのか?
もちろん、
- 必要なコンセントの数が減る
というのが大きなメリットのひとつです。
特に、オフィスで従業員の数だけモニターを用意する場合、
「コンセントが足りない!」
という事態に陥りがちではないでしょうか?
例えば20名のオフィスの場合、必要なコンセントの数が「40個」と「20個」では大違い……単に「ふたつがひとつで済む」という話ではあるのですが、侮れない効果があると考えます。
それだけではありません。
会議や外出等でノートPCを頻繁に自席から持ち出す場合、毎回ケーブルの抜き差しが必要ですよね?
この際、
- HDMIケーブル
- 電源ケーブル
のふたつを抜き差しするのは、かなり面倒です。1度や2度ならともかく、毎日毎日何度も何度も繰り返し行う所作である場合、これが
- USB Type-Cケーブル
1本の抜き差しで済むのはかなり「イイ!」と感じていただけると思います。
「それだけ?」
と言われれば「はい、それだけです」とお答えするしかありませんが……実際に日々使っていると、
「たかがケーブル。されどケーブルですよ」
と語りたくなる程度には便利だと感じます。
↓ノートPCに電力を供給できるオススメモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 23.8インチ液晶モニター LCD-C241DB
2.PCから電力供給を受けられる
ふたつ目のメリットは「PCから電力供給を受けられる」です。
これは1の逆パターンと言っていいでしょう。

「これはなにがいいの?」
端的にお答えすると、
- コンセントがない場所でも、外付けモニターが使える
ということです。
これによって、ノートPCの画面とUSBモニターで、場所を選ばずデュアルモニター環境が実現できます。
ただし、この使い方ができるのは、原則
- モバイルモニター
だけだとお考えください。
据え置き型の液晶モニターは、動作に比較的大きな電力が必要だからです。モバイルモニターは省電力で稼働するよう設計されていますので、ノートPCからの電源供給でも概ね動作できます。
具体的な活用シーンとしては、
- 商談における提案時
- カフェなど外出先での作業時
などです。
商談時については、例えばプレゼンテーションや画面を用いたデモを行う際、顧客へ向けるモニターがあるほうが確実に刺さりやすくなるでしょう。
このとき、いちいち
「ちょっと電源をお借りしてもいいでしょうか?」
と言うのはせっかくの流れを途切れさせてしまうリスクがあります。
実際、都合のいい位置にコンセントがあるとも限りません。
また、立ち寄ったカフェ等で一時的に作業を行う場合、
「もうちょっと広い画面でやれたら効率がいいのに……」
と感じることはないでしょうか?
こんなとき、セカンドモニターになるUSBモニターをサッと取り出してサッと使えるのは、大きなメリットと言えます。
↓PCから電力供給を受けられるモバイルモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 15.6インチモバイルモニター LCD-YC162HX
3.液晶モニター側にUSBハブ機能等、拡張ポートを持ちやすくなる
3つ目のメリットは「液晶モニター側にUSBハブ機能等、拡張ポートを持ちやすくなる」です。
元々USBでPCと接続する、
- USBハブ
- 有線LANアダプター
といった機器の機能を、USBモニター側に持つということです。


それぞれPCとつないでいたケーブルをひとまとめにできるという意味で、このメリットは1の発展形と言ってもいいと考えます。
さらに言うと、この極みとも言える「デイジーチェーン」という機能があります。
これは要するに、
- USBモニターにもう1台USBモニターを接続する
機能です。
従来、デュアルモニター環境を実現したい場合、
- A.PCに2台のモニターをそれぞれつなぐ
- B.1台はPCに直接つなぎ、1台はグラフィックアダプターを経由してつなぐ
といった方法があります。
デイジーチェーンはAやBと同じことを、
- C.1台目はPCに直接つなぎ、2台目は1台目を経由してつなぐ
という方法で実現できます。
これはデュアルモニター環境を構築する上で、PCに接続するケーブルの数を、最も少なくできる方法と言えるでしょう。


↓USB端子/有線LAN端子搭載、デイジーチェーン対応のUSBモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 23.8インチ液晶モニター LCD-BC241DB-F
↓USB端子搭載のUSBモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 23.8インチ液晶モニター LCD-C241DB
まとめ
というわけで今回は、
- USBモニター(USB Type-C接続の液晶モニター)
についてお話ししました。
HDMI端子やDisplayPort端子ではなく、USB Type-C端子で接続するモニター……その大きな特長は、
- 映像(データ)だけでなく、電力もやり取りできる
という点にあります。
これによって得られるメリットは、以下3点です。
- PCへの電力供給ができる
- PCから電力供給を受けられる
- 液晶モニター側にUSBハブ機能等、拡張ポートを持ちやすくなる
1と3は主に据え置き型のUSBモニターのメリットで、
- 必要なコンセントの数が減る
- PCとモニターの間がUSB Type-Cケーブル1本で済むので、離席時や外出時の抜き差しが楽
というのが具体的な恩恵です。
↓ノートPCに電力を供給できるオススメモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 23.8インチ液晶モニター LCD-C241DB
特に3については、USBハブや有線LANアダプター、グラフィックアダプターのような機能を内蔵した機種もあり、その分価格は上がりますが非常に便利です。
↓USB端子/有線LAN端子搭載、デイジーチェーン対応のUSBモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 23.8インチ液晶モニター LCD-BC241DB-F
2はモバイルモニターのメリットで、
- コンセントがない場所でも、外付けモニターが使える
というのが具体的な恩恵です。
これによって、
- 商談における提案時
- カフェなど外出先での作業時
などのシチュエーションでも、気軽にデュアルモニター環境を実現できます。
↓PCから電力供給を受けられるモバイルモニターを見てみる↓
USB Type-C接続 15.6インチモバイルモニター LCD-YC162HX
なお、今回の話に出てきた幾つかのキーワードについて、さらに詳しくお話しした記事もありますので、ご興味のある方はぜひ合わせてご一読いただけると嬉しいです。
↓USB Type-C以外の接続方法など、さらに詳しい液晶モニターの選び方を知る↓
サイズ、解像度、接続ケーブル-液晶モニターの選び方①
↓モバイルモニターについて詳しく知る↓
モバイルモニターってなに? 3つの用途と選び方を解説!
その他、「液晶モニターについての全般的なご相談」も広く受け付けております。ここまで触れてきた内容の他、なにか導入の壁となるご懸念がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!
投稿者プロフィール

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PC周辺機器メーカー アイ・オー・データ機器の直販ECサイト「アイオープラザ」店員。
"難しい"PC周辺を"だいたい本音"で語り、"お客様が技術的な知識を学習せずに選べる店"を目指しています!
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