こんにちは、PC周辺機器メーカー直販サイト「アイオープラザ」店員、NAS(ナス)の「なっさん」です!
今回は、
- I-O DATAの法人向け液晶モニターの選び方
についてお話しします。
正直な話……当店で扱う液晶モニターのラインアップは多岐にわたるにもほどがあり、
「これとこれって、なにが違うんだっけ?」
と、時折私たちでも解らなくなりかけるくらい多様です。
お客様から見ればなおさらでしょう。
ただ、実はそんな複雑怪奇な液晶モニターにも、(当たり前ですが)区分があります。
特に「基本3シリーズ」を押さえておけば、だいたいのラインアップの位置付けを理解できるでしょう。
と……いうわけで、そんな3シリーズをベースに、当社の法人向け液晶モニターの選び方をご説明させていただきます。
今回も”だいたい本音”でお話ししますので、ぜひ最後までご覧ください!
※本記事は主に法人向けの内容です。
I-O DATA法人向け液晶モニターの、基本3シリーズ
まずは「基本3シリーズ」の話から……と言いたいところですが、その前にひとつだけ補足させてください。
本記事が対象とするのは、主に、
- 中小型モニター
と呼ばれるインチサイズです。
当社の液晶モニター商品は、下は13インチから、上は75インチまで非常に幅広いですが、最もラインアップが多岐にわたるのは、デスクの上に置いて使う、いわゆる
- デスクトップモニター
です。
対象インチサイズとしては、主に、
- 18.5インチから31.5インチ
となります。
他の選択肢についても後半で軽く触れますが、基本的にはこの範囲の中小型モニターの選び方だとお考えいただけると嬉しいです。
……と、いう前提で話を始めると、以下が当社の「基本3シリーズ」です。
- Aシリーズ(主にHDMI接続)
- Dシリーズ(主にDisplayPort接続)
- Cシリーズ(主にUSB Type-C接続)
この「Aシリーズ」「Dシリーズ」「Cシリーズ」が、どういう軸によって分かれているかというと、( )で示したように、
- 接続端子
です。登場する各端子の形状を先に示すと、以下のようになります。


では、それぞれのシリーズを具体的にご説明しましょう。
Aシリーズ(主にHDMI接続)
Aシリーズは、
- HDMI端子によって、PCと液晶モニターを接続できる
という、最もベーシックなシリーズです。
「え? 他のモデルはHDMI接続できないの?」
と思われた方……いえ、できます(ややこしくてすいません)。
現在では、当社のほぼ全てのラインアップがHDMI接続に対応していると言ってもいいでしょう。HDMIは今の時代、最も普及した映像出力端子であり、大半のPCに搭載されています。
つまり逆に言うと、Aシリーズは、
- HDMI接続だけに対応したモデル
に”近い”です。
敢えて”近い”と書いたのは……正確に言うとAシリーズにはHDMIの他、もうひとつ対応している端子があるからです。それは、
- アナログRGB(VGA)端子
です。
HDMIが普及する前、主流の映像出力端子だったアナログ端子も搭載しています。
つまり、
「とにかくHDMI(もしくはアナログRGB)でつながればいいから、一番安いモニターが欲しい!」
という方にオススメできるのが、このAシリーズだとお考えください。
↓Aシリーズのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター HDMI接続 Aシリーズ
Dシリーズ(主にDisplayPort接続)
Dシリーズは、
- DisplayPort端子によって、PCと液晶モニターを接続できる
という、Aシリーズよりひとつ上のシリーズです。
ただし、上で「当社のほぼ全てのラインアップがHDMI接続に対応している」と言ったとおり、Dシリーズは、
- HDMI接続
にも対応しています(ちなみに、アナログRGBには対応しているものとしていないものがあります)。
元々の成り立ちで言うと、HDMI端子はAV家電等向けに設計されたもの、DisplayPort端子はPC向けに設計されたものですから、用途やシチュエーションによっては、DisplayPortで接続するほうが適切な場合があります(例えば映像制作用途など)。
「DisplayPortでPCと液晶モニターをつなぎたい!」
という方に適切なのが、このDシリーズというわけです。
↓Dシリーズのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター DisplayPort接続 Dシリーズ
Cシリーズ(主にUSB Type-C接続)
Cシリーズは、
- USB Type-C端子によって、PCと液晶モニターを接続できる
という、3つのシリーズの中では最上位のシリーズです。
ただ、やはりこちらも、
- HDMI接続
には対応しています。
- DisplayPort接続
には、対応しているものが多いですが、一部非対応のものもあります。
基本的には「USB Type-CまたはHDMI」でPCと接続するモデル、とお考えください。
「USB Type-Cでつなぐと、なにがいいの?」
と思われる方がいるかもしれないので、軽く補足すると……
- 液晶モニターからノートPCに電源供給できる
というのが最大のメリットです。
これにより、
- 液晶モニター
- ノートPC
の両方を、それぞれコンセントにつながなくても済みます。
オフィスの「コンセント不足」に効く液晶モニターというわけです。
また、会議などの離席時にノートPCを持ち歩く場合、従来だと、
- HDMIケーブル(映像ケーブル)
- 電源ケーブル
のふたつを毎回抜き差しする必要がありましたが、USB Type-C接続の液晶モニターを使っている場合は、
- USB Type-Cケーブル(映像&電源ケーブル)
1本だけでいい、というわけです。
そういう非常にスマートな運用が可能になることについて、
「いいね、それ!」
と思われた方は、ぜひCシリーズをお選びいただければと思います。
↓Cシリーズのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター USB Type-C接続 Cシリーズ
I-O DATA法人向け液晶モニターの、応用シリーズ
以上が当社液晶モニターの「基本3シリーズ」ですが、恐らくこの3つだけ理解して商品カテゴリページをご覧いただくと、
「おいおい、全然理解しきれないんだけど……?」
という感想になると思います。
ただ、嘘をついたわけではなく……「応用モデル」が幅広く存在しているのです。
それらを大まかにご理解いただくためには、
- フリースタイルスタンドモデル
- 高解像度モデル
- 用途別モデル
という、3つのキーワードをご説明するのが良いと考えます。
順番にお話しさせてください。
フリースタイルスタンドモデル
ひとつ目は、
- フリースタイルスタンドモデル
です。私は「フリースタイル」と聞くとつい「ラップバトル」とつなげたくなるのですが、もちろんラップとは無関係です。
これは、
- 角度、高さが自在に調節できるスタンドを搭載したモデル
の意で、主に、
- Cシリーズ
- Dシリーズ
の派生(応用)型番としてラインアップされています。Aシリーズについては、位置付けが「価格重視のエントリーモデル」であることから、ご用意がありません。
なお、見分け方としては型番の語尾に「-F」と付いているものが該当します。
普通の液晶モニターが、
- 画面の傾き確度(チルト角)調整
を多少できるだけであるのに対し、フリースタイルスタンドモデルは、
- 画面の傾き角度(チルト角)
- 調整画面の左右角度(スイベル角)
- 調整画面の高さ調整
- 画面を縦に90°回転する
という、まるでモニターアームのような機能をスタンドで実現したモデルです。

オフィスで長時間使うものだと、目線の高さや角度が合っていないことで、目や肩、首の疲労に悪影響を与えてしまうリスクがあります。健康は業務のパフォーマンスに影響しますから、実はばかにできない観点です。
もちろん別途モニターアームをお使いになるのも有効ですが、手軽に設置できるという意味で、フリースタイルスタンドモデルも自信を持ってオススメできる選択肢です。
↓フリースタイルスタンドモデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター フリースタイルスタンドモデル(D、Cシリーズ)
高解像度モデル
ふたつ目は、
- 高解像度モデル
です。
上で触れた「基本3シリーズ」は、大半のモデルが、
- フルHD(1920×1080)解像度
です。
誤解を恐れずに言うと、この「解像度」とは”目の粗さ”であり、数値が大きければ大きいほど「高精細な映像」になります。
高解像度モデルとは、このフルHDを「標準」とした場合に、
- WQHD(2560×1440)
- 4K(3840×2160)
といった、もっと高精細な解像度の液晶モニターを指します。
「高解像度だと、なにがいいの?」
という疑問に対しては、例えば、
- 画像や動画の輪郭線がくっきり見える
- ExcelやWordなどの文字の輪郭がはっきりする
といった答えになります。
そういう意味で「映像が綺麗になる」と言ってもよいでしょう。
通常のデスクワーク業務では、フルHDで大きな不足を感じることは少ないかもしれませんが、解像度が大きいと、
- より小さく表示しても、文字や画像が視認しやすい
という効果がありますので、例えば同じ27インチを使う場合でも、高解像度モデルのほうが、
- より多くの情報を同時に表示しても、違和感なく使える
といった効果が期待できます。
ラインアップは、
- 23.8インチ(WQHD)
- 27インチ(WQHD)
- 31.5インチ(4K、WQHD)
と、比較的大きめのサイズに高解像度モデルが存在しますが、仕様のベースとしてはやはりフリースタイルスタンドモデル同様、
- Cシリーズ
- Dシリーズ
です(ただし型番にはCやDというアルファベットが入っていないこともあります)。
私たちの独断で申し上げると、27インチ以上を使う際には、フルHD解像度ではなくWQHD解像度以上のモデルをお使いになると、高精細の効果を実感しやすいのではないかと考えます。
↓4K、WQHD解像度モデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター 4K、WQHD解像度モデル
用途別モデル
3つ目は、
- 用途別モデル
です。
……と言っておいてなんですが、これはかなりざっくりとした分け方で、
- その他の応用モデル
と言ってもいいくらい、たくさん種類があります。
具体的に列挙してみましょう。
- モバイルモニター
- スクエアモデル
- 大画面モデル
- タッチモデル
- ビジネス向けモデル(BizCrysta)
- 医用画像参照用モデル(MediCrysta)
細かく説明すると長くなってしまうため、それぞれ簡単に触れます。
モバイルモニターは「持ち歩けるモニター」で、折りたたみスタンドを内蔵した、1kg以下の軽さを実現している商品です。
デスクに固定設置するわけではないので、据え置き型のモニターとは、用途が明確に異なります。
↓モバイルモニターのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター モバイルモニター
スクエアモデルは、昔ながらの「5:4」というアスペクト比(縦横比)のモニターです。
昨今の液晶モニターは大半が「16:9」のワイド形状ですが、今も「5:4」のスクエアモデルは、省スペース向けに使われることがあります。
↓スクエアモデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター スクエアモデル
大画面モデルは、当社では「40インチ以上」のことをそう呼んでいます。
個人の業務デスクの上に置いて使うのではなく、会議室に設置して画面共有用途に使ったり、デジタルサイネージ用途に用いたりするものです。
↓大画面モデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター 大画面モデル
タッチモデルは、スマートフォンのようなタッチ操作に対応した液晶モニターです。
例えば受付に設置する用途など、マウス/キーボード操作が適合しないシーンに便利です。
↓タッチモデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター タッチモデル
ビジネス向けモデル(BizCrysta)は、ビジネス向けの「全部入り」ハイエンド液晶モニターです。
もちろん、これまで紹介した「基本3モデル」もビジネス向けの商品ですが、BizCrystaはCシリーズをさらにリッチにしたような仕様になります(例えばBizCrystaにUSB Type-Cケーブルで、もう1台液晶モニターをつないで使う「デイジーチェーン」接続に対応している等)。
↓ビジネス向けモデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター ビジネス向けモデル(BizCrysta)
医用画像参照用モデル(MediCrysta)は、医療業界における「医用画像参照」という用途に特化した専用液晶モニターです。
医用画像の参照に適した階調表現を採用し、個体調整を行っているモデルになります。
↓医用画像参照用モデルのラインアップを見てみる↓
法人向け液晶モニター 医用画像参照用モデル
このように、液晶モニターには”基本”以外にも様々な区分けがあります。
しかしながら、ここに並べたものは、
- 明確にその用途に使いたいお客様向け
であり、デスクワーク用の液晶モニターが欲しい方については、それ以前にご説明した観点で、ある程度絞り込みが行えるでしょう。
まとめ
と、いうわけで今回は、
- I-O DATAの法人向け液晶モニターの選び方
についてお話ししました。
まずはPCとつなぐ映像接続端子別に分かれた
- Aシリーズ(主にHDMI接続)
- Dシリーズ(主にDisplayPort接続)
- Cシリーズ(主にUSB Type-C接続)
という「基本3シリーズ」がありますが、それに加え、
- フリースタイルスタンドモデル
- 高解像度モデル
- 用途別モデル
という「応用の軸」があります。
特に、用途別モデルは幅広いモデルが存在するためややこしいですが、特定の用途が頭にない方(デスクワーク用途でよい方)については、その前までの観点で最適な1台をお選びいただけると考えます。
なお、今回お話しした内容をもっと詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。
液晶モニターを選ぶための、3つの用途とは?
サイズ、解像度、接続ケーブル-液晶モニターの選び方①
輝度、視野角、リフレッシュレート、光沢、スタンド、その他-液晶モニターの選び方②
その他、「液晶モニターについての全般的なご相談」も広く受け付けております。ここまで触れてきた内容の他、なにか導入の壁となるご懸念がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!
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