こんにちは、PC周辺機器メーカー直販サイト「アイオープラザ」店員、NAS(ナス)の「なっさん」です!
今回は、
「NASの”保守”って、種類が多くて選べない!」
というあなたのために、30種類以上ある保守メニューから「最適なものを選ぶ方法」をお話しします。
「そもそもNASの保守ってなに?」
「一番オススメなラインアップはどれ?」
といった疑問にもお答えしますので、ぜひ最後までご覧ください!
※本コンテンツは法人向けのNASについて書かれています。
NASの保守ってなに? 加入する意義は?
まずは、
「NASの保守ってなに?」
「加入する意義は?」
というふたつの疑問にお答えします。
端的に言うと以下のとおりです。
「NASの保守ってなに?」
⇒「故障時、”新しいNAS”が手元に届くまでの時間を最小化するサービス」
「加入する意義は?」
⇒「復旧までの業務停止時間を、できる限り短くすること」
ただ……これだけだと「どういうこと?」と思われるかもしれませんので、順を追って説明させてください。
NASは「みんなで使えるデータ領域」です。
その性質上、仕事の重要なデータを一手に保存します。
だから万が一故障してしまうと、「大事なデータを喪失してしまうリスク」があります。
この備えには「バックアップ」が有効ですが、その場合も”新しいNAS”にバックアップデータを復元するまでの間「業務が停止してしまうリスク」があります。
そこでポイントになるのは、
「”新しいNAS”が手元に届くまでの時間をいかに短くするか?」
です。
ただし通常の修理手続きを取る場合、2~3週間といった時間がかかることも。
正直、「そんなに待てない!」という方も多いのではないでしょうか?
この問題に対処できるのが、NASの保守です。
具体的にはNASの故障時、できるだけ早く”新しいNAS”(代替品)を届けます。
だから「NASの保守ってなに?」という質問への答えをひと言で言うと、
「”新しいNAS”が手元に届くまでの時間を最小化するサービス」
ということになり、その加入意義は
「復旧までの業務停止時間を、できる限り短くすること」
ということになるのです。
ちなみに速やかに受付できるよう、保守加入者専用のフリーコール窓口を設けていますので、その点でも通常の修理対応よりもスムーズに手続きを進められます。
このように、目的はシンプルですが、初めに書いたとおりラインアップの種類は多岐にわたります。
「なんでそんなに多いの?」
と思われた方、それを解説するのが本記事の趣旨です。
ただ、その前に……「で? 結局どれが一番オススメなの?」といった疑問にお答えします。
一番オススメなラインアップはどれ? なぜそれが一番?
なぜ先に「一番オススメなラインアップ」の話をしたいかというと、
「これを選んでおけば、恐らく過半数の方は納得するのでは」
というラインアップがあるからです。それはこちら。
交換品お届け保守サービス(デリバリィ保守) 5年間
【対応機種:LAN DISK H/X/Zシリーズ】
この保守はご購入日から5年の間、お使いのNASに不具合が生じた場合、交換品をお客様にご送付し、不具合品を引き取るサービスです。
交換品は“何日以内に発送”とお約束しているわけではありませんが、最短翌営業日のお届けとなります。
ただし受付日時は平日9:00~17:00、土日祝日等弊社休業日を除くため、目安としては「少なくとも7日以内には交換品が届く」とお考えいただくのが良いでしょう。
なぜこちらをオススメするかというと、まずNASの標準的な利用期間が「5年」だからです。
保守メニュー自体は最長7年までラインアップしていますが、6年目以降は故障リスクが高まることもあって、保守料金自体がかなり上がります。
具体的には、
<交換品お届け保守サービス 5年/7年加入時の金額比較>
交換品お届け保守 | |
---|---|
5年 | ¥79,200 |
7年 | ¥198,000 |
と、2年違うだけで一気に¥100,000以上の差が生じます。
これだと、機種によっては新しいNASを買うのとほとんど変わりません。
また、さらに短い期間で交換品をお届けする「訪問安心保守」というサービスもありますが、こちらも正直に言うと、かなり高額になります。
<訪問安心保守/交換品お届け保守サービス 5年加入時の金額比較>
交換品お届け保守 | 訪問安心保守 | |
---|---|---|
5年 | ¥79,200 | ¥233,200 |
先程よりもさらに大きい、¥150,000以上の差です。
誤解のないようお伝えすると、こちらは原則翌営業日に「交換品を持ったサービススタッフが訪問し、交換および接続テストをする」というサービスで、価格なりの価値はあると思います。
ただ、コストとサービス内容のバランスが最も良いのは、先にお出しした「交換品お届け保守」だというわけです。
上記の理由より、先程のラインアップをお選びいただければ「恐らく過半数の方は納得する」と思っています。
交換品お届け保守サービス(デリバリィ保守) 5年間
【対応機種:LAN DISK H/X/Zシリーズ】
ですがこう言うと、
「じゃあ、どうして30種類もラインアップがあるの?」
と疑問に思われるでしょう。
そこは端的に言うと「多様なニーズに合わせた多様なラインアップ」というやつです。
では「多様なニーズ」とは具体的に一体どういうものか?
次はそれをお話ししつつ、ラインアップの全体像をお話しします。
保守のラインアップはこう分かれている
結論から言うと、当店の保守メニューは以下の軸でラインアップが分かれています。
- NASの機種
- 交換品を届ける方法
- 保守年数
- HDD返却の有無
この4つが「保守を選ぶ観点」とも言えますが、順番にご説明させてください。
NASの機種
まず、保守の種類は「NASの機種(シリーズ)」によってふたつに分かれます。
<保守の種類:NASの機種>
- LAN DISK H/X/Z向け保守サービス
- LAN DISK A向け保守サービス
H、X、Z、Aというのは当社NASのシリーズ名です。
シリーズごとの違いはこちらの記事をお読みいただければと思いますが、ざっくり言えば
「Aは小規模向けのエントリーモデル」
「X以上が中規模~大規模向けの本格的なモデル」
ということになります。
普通に考えると、
「NAS本体の価格ってシリーズ・型番ごとに違うよね?
それぞれ違う保守料金になるんじゃないの?」
と思ったかもしれませんが、当社では「買いやすさ」を重視し、シンプルなラインアップにしています(それでもたくさんありますが……)。
ただ、さすがに「全シリーズ同一料金」にしようとすると、安価なNASを買われるお客様にとっては“過度に高額”となってしまいます。
そこで、エントリーモデルのAシリーズ以下は特別安価な設定とし、それより上のラインアップについては一律料金を設定させていただいた、という形です。
ちなみに上でご紹介した「一番オススメなラインアップ」は「LAN DISK H/X/Z向け保守サービス」ですから、LAN DISK Aを買われた方の場合は、以下のラインアップをオススメいたします(同じく「交換品お届け保守サービス 5年間)です)。
交換品お届け保守サービス(デリバリィ保守) 5年間
【対応機種:LAN DISK Aシリーズ】
交換品を届ける方法
機種に続くふたつ目の観点はこちらです。
「交換品を届ける方法」によっても、保守のラインアップが分かれます。
<保守の種類:交換品を届ける方法>
- 訪問安心保守(オンサイト保守)
- 交換品お届け保守(デリバリィ保守)
巷ではオンサイト・デリバリィという言い方のほうが一般的かもしれません。
NASに不具合が発生した際、前者は「サービスマンが”新しいNAS”を持って駆けつけるサービス」、後者は「”新しいNAS”を発送するサービス」です。
これが一体なんの違いに繋がるかというと、一番はお届けまでの「日数」です。
<NASの不具合時、交換品をお届けするまでの日数>
- 訪問安心保守:”原則”翌営業日にお届け。
- 交換品お届け保守:”最短”翌営業日にお届け。
「え? ほとんど同じでは?」
と思われたかもしれませんが、実は大きな違いがあります。
前者はサービスマンが責任を持って現地まで行くため、特別な事情がない限り翌営業日にサービスを実施できる可能性が高いです。
ですが後者は配送事情などに大きく依存するリスクがあるため、コントロールし難い側面があります。
なお、どちらも平日9:00~17:00(土日祝日、当社休業日を除く)のご対応となります。
それも加味すると、復旧までの目安日数としては
- 訪問安心保守:2~3日以内
- 交換品お届け保守:7日以内
といった考え方をされておくのが良いと思います。
なお、「訪問安心保守」はサービスマンが”新しいNAS”をお届けするだけでなく、交換および簡単な接続テストまで行いますので、それも「交換品お届け保守」とは異なる点です。
ちなみに「訪問安心保守」には、「当日訪問」という特殊なラインアップもご用意しております(LAN DISK H/X/Z向けのみ)。
ただし通常の「翌営業日訪問」の倍近い価格になってしまいますので、こちらを選ばれるよりは「予め2台のNASを運用」する「リレーNAS」という運用を行っていただくほうが、結果として安価になる場合も多いでしょう。
※リレーNASについては、以下記事の「C.予め2台のNASを運用」をご参照ください。
「NASって難しいの?」買う前に必ず考えるべき2つのリスクとは?
なお、一例としてそれぞれの種類の売価を記します。
交換品お届け保守を「一番オススメ」とした理由が、なんとなくお解りいただけるのではないでしょうか?
<交換品を届ける方法別、5年保守加入時の金額比較>
訪問安心保守 当日訪問 | 訪問安心保守 翌営業日訪問 | 交換品お届け保守 | |
---|---|---|---|
5年 | ¥495,000 | ¥233,200 | ¥79,200 |
保守年数
3つ目の観点は「保守年数」です。基本は
- 1年
- 5年
- 7年
という3つのラインアップとなります(ただしLAN DISK A向けは5年、7年のみ)。
これは先に挙げたように、当社がメーカーとして推奨する稼働年数が「5年」であるため、メインラインアップは「5年」とお考えいただいて差し支えありません。
言い方を変えると、「1年」と「7年」は「特殊な事情がある方向け」の商品です。
まず「1年」は、「一気に5年分加入するのではなく、1年ごとに更新したい」というニーズ向けです。最長5年まで延長できます。
ただし5年分一気に加入いただいたほうが、トータルコストは圧倒的に安くなります。
例として、LAN DISK H/X/Z向けのラインアップで比較してみましょう。
<加入方法別、5年保守加入時の金額比較>
訪問安心保守 | 交換品お届け保守 | |
---|---|---|
1年更新×5 | ¥302,500 | ¥104,500 |
5年 | ¥233,200 | ¥79,200 |
2割以上違うのがお解りいただけるかと思います。
特別な理由がない限りは、一気に5年加入いただくことをオススメします。
次に「7年」ですが、こちらは「全社的な規定などにより、減価償却期間が7年に設定されているため、7年間は稼働させなければならない」といったニーズ向けです。
こちらも「一気に7年分加入」と「5年加入+1年ごとに更新」というふたつの選択肢があります(ちなみにこのときの「1年更新」は、5年目までの「1年更新」とは異なるラインアップです)。
ただ、やはり一気に加入いただいたほうが圧倒的に安くなりますので、7年保守が必要な場合も最初に全期間ご加入いただくことをオススメします。
<加入方法別、7年保守加入時の金額比較>
訪問安心保守 | 交換品お届け保守 | |
---|---|---|
5年+1年更新×2 | ¥563,200 | ¥294,800 |
7年 | ¥466,400 | ¥198,000 |
HDD返却の有無
最後、4つ目の観点は「HDD返却の有無」です。
こちらは少し説明が必要だと思います。
NASは大事な仕事のデータを一手に保存する性質の機器です。
その中には当然、機密性の高いものも含まれます。
ですから中には、
「故障したからと言って、機密データの入ったHDDを社外に出せない!」
というポリシーを持った法人もいらっしゃるでしょう。
しかし通常の保守では”新しいNAS”と引き換えに、不具合の生じたNASを「内蔵されたHDDごと」引き取ることになります。
このとき「HDDは返さなくても良い」という条件が付いた保守のラインアップ……それが「HDD返却不要タイプ」です。
こちらも多少金額は上乗せされますので、自社のポリシーを踏まえた上でお選びいただけると幸いです。
<HDD返却の有無別、5年保守加入時の金額比較>
訪問安心保守 | 交換品お届け保守 | |
---|---|---|
5年 標準 | ¥233,200 | ¥79,200 |
5年 HDD返却不要 | ¥259,600 | ¥133,100 |
さてここまで、
- NASの機種
- 交換品を届ける方法
- 保守年数
- HDD返却の有無
という4つの「保守を選ぶ観点」についてお話ししてきました。
最後はまとめとして、各ラインアップの商品ページへのリンクをご紹介します。
まとめ、各ラインアップへのリンク集
NASは大事なデータを集中して保存する機器ですから、故障時の「データ喪失リスク」への備えとして、バックアップは必須です。
また、故障してから”新しいNAS”へバックアップデータを復旧するまでの間(ダウンタイム)、「業務が停止してしまうリスク」もあります。
保守はこの備えとして、大いに役立つサービスです。
その種類は多岐にわたりますが、最もオススメできるラインアップは「交換品お届けサービス(デリバリィ保守) 5年」です。
一般的な修理対応よりは遥かに「”新しいNAS”が入手できるまでの時間」を短くでき、かつ他の保守メニューと比べれば費用を安価に抑えられるからです。
ただし、保守のラインアップは
- NASの機種
- 交換品を届ける方法
- 保守年数
- HDD返却の有無
という4つの観点によって、30種類以上に分かれています。
以下の表をご参照の上、「ご購入されるNASの機種」や「予算」「運用予定期間」「社内のポリシー」によって、適切なものをお選びいただけると嬉しいです!
またその他、「NASについての全般的なご相談」も広く受け付けております。
ここまで触れてきた内容の他、なにか導入の壁となるご懸念がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!
投稿者プロフィール
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PC周辺機器メーカー アイ・オー・データ機器の直販ECサイト「アイオープラザ」店員。
"難しい"PC周辺を"だいたい本音"で語り、"お客様が技術的な知識を学習せずに選べる店"を目指しています!
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