ネットワークカメラにできること③設置場所を考えるための3つのヒント

こんにちは、PC周辺機器メーカー直販サイト「アイオープラザ」店員、NAS(ナス)の「なっさん」です!

これまで「ネットワークカメラにできること:映像を見る編」というテーマで、

  1. 誰が見るのか? ⇒自分たちだけが見るのか? 不特定多数が見るのか?
  2. なにで見るのか? ⇒PCかスマホか? アプリかブラウザかサービスか?
  3. いつ、どこを見るのか? ⇒日中か夜間か? 設置場所や映し出す範囲は?

という3つの観点のうち、ふたつをお話ししてきました。

今回は3つ目「いつ、どこを見るのか?」についてお話しします。

これは、意外と見落とされがちな「カメラをどこへ設置するのか」という観点です。
せっかく設置したい場所があっても、カメラの形状や機能が合わず、購入後に

「設置できない!」
「設置したけど、上手く映らない!」

といった事態に陥ってしまうリスクがあります。
そうならないよう、ネットワークカメラにできることをある程度網羅してお話ししますので、ぜひ最後までご覧ください!

※本記事は主に法人向けの内容です。

ネットワークカメラで映像を見る際の、3つの観点-3.いつ、どこを見るのか?

ネットワークカメラで「いつ、どこを見るのか?」というのが、具体的になにを指すのか?
これには大まかに言って、

  • 時間帯・周囲の明るさ
  • 映したい範囲

というふたつの観点があります。
順番にお話ししましょう。

A.時間帯・周囲の明るさ

まずは「A.時間帯・周囲の明るさ」です。
当然ながら「日中の室内」のような”普通の場所”なら、どんなネットワークカメラでも概ね問題なく映像を見られるでしょう。
この場合は、機種を選ぶ際にそこまで気を遣う必要はありません。

気を遣うべきは、

  • 暗い場所の映像を確認したい
  • 極端に明暗差のある場所の映像を確認したい

という2点にこだわりがある場合です。

暗い場所の映像を確認したい

まず「暗い場所の映像を確認したい」場合、カメラに

  • 暗視機能
  • 高感度センサー搭載

のいずれかが必要です。

「暗視機能」とは、カメラから”目には見えない”「赤外線光を発する」ことで、例えば部屋が真っ暗でも映像を映すことができる機能です。
全く光のない場所でも映せる反面、画面はモノクロで、モノの輪郭が見える程度という条件が付きます。

一方の「高感度センサー搭載」というのは、カメラに”感度の高いセンサーを搭載している”ということです。

「感度が高いってなに?」

誤解を恐れずに言えば、少ない光でも映像を映せる(だから薄暗いところでも映せる)という意味です。
感度が低いカメラの場合、多量の光がなければ映像を確認できません。

高感度の映像には基本的にノイズが乗りますので、画質は必ずしも高くはありません。
ただし暗視のようなモノクロ映像にはなりませんので、薄暗い場所での実用度は高いと言えるでしょう。

どちらも一長一短ある方法ですが、例えば当社製の以下商品だと両方を満たします。

  • 全く光がない暗所 ⇒「暗視機能」
  • 薄暗い場所 ⇒「高感度センサーによる通常撮影」

と使い分けられますので、詳しく知りたい方はぜひ以下をご参照ください。

↓暗視機能対応、高感度センサー搭載のネットワークカメラを見る↓
AI搭載 防塵・防水対応ネットワークカメラ TS-NA230WP

極端に明暗差のある場所の映像を確認したい

また暗所の他、「極端に明暗差のある場所の映像を確認したい」場合は、

  • HDR(ハイダイナミックレンジ)機能

の搭載有無を確認するのが良いでしょう。

「明暗差のある場所、ってなに?」

例えば「大きな窓がある日中の部屋の中」などが該当します。
さらに具体的に言うと、

  • 部屋の中に焦点を合わせると外の映像が明るく白飛びしてしまう
  • 部屋の外に焦点を合わせると、室内の映像が暗くなってしまう

というシーンです。
これは「室内と外の明るさが違い過ぎる」ことによって起こる弊害ですが、

  • どちらも明るく映す

ように調整し、肉眼で見る光景に近付けるのがHDR機能というわけです。

この機能も上でご紹介した機種が対応していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

↓HDR機能搭載のネットワークカメラを見る↓
AI搭載 防塵・防水対応ネットワークカメラ TS-NA230WP

B.映したい範囲

ここまでは、カメラを設置する「A.時間帯・周囲の明るさ」によって、搭載の有無を気にすべき機能についてお話ししました。
次は「B.映したい範囲」です。

これは端的に整理すると、

  • 広さ
  • 高さ

のふたつの軸で語ることができます。

映したい画角の広さ

まず「広さ」については、要するに「近いものをアップで映したい」か、「全体を広く映したい」かという話です。
自分が話し手として映像を配信する場合は前者でしょうし、防犯用途でお使いになる場合は後者でしょう。

私見で恐縮ですが、私の経験上だと、一般的に多いのは「広く映したい」というケースです。この場合は、

  • 画角が広い

カメラをお選びになるのが良いでしょう。

「画角が広いカメラって、どこを見れば解るの?」

だいたいカメラのスペックを見ると、横(水平)の画角と縦(垂直)の画角が度数で記載されていると思います。
より数字の大きい画角を持つカメラのほうが、広く映せると考えて差し支えありません。

なお、人間の目の有効な視野は、上下左右でだいたい70°前後とされているようです(実際の視野はもう少し広いのですが、はっきり見える範囲として)。これをひとつの基準としてみてください。

ちなみに当社の現行品で最も映せる範囲が広い機種は、

  • 水平約113°/垂直約58°

というスペックです。
ただし、他に「上下左右に首振りができるモデル」もありますので、設置後に映す範囲をフレキシブルに変える際には、そちらもオススメです。

↓最も画角の広いネットワークカメラを見る↓
AI搭載 防塵・防水対応ネットワークカメラ TS-NA230WP

↓上下左右に首振りができるネットワークカメラを見る↓
広角レンズ&パン・チルト対応ネットワークカメラ TS-NS310W

カメラを設置する高さ

もうひとつの要素、「高さ」に関しては要するに、

  • どこに設置するか?

という話です。
例えば机の上に設置すれば低い視点になりますし、天井に取り付ければ高い視点になります。

ただ、恐らく一般的に想像する「カメラの設置位置」は後者じゃないでしょうか?
例えば部屋全体を俯瞰しようとすると、どうしても壁や天井など、高い位置に設置する必要が生じます。

そして意外と(?)難しいのがこの観点です。

  • 壁や天井に取り付けられる形状か?
  • Wi-Fi接続か、有線LAN接続か?
  • 電源への接続はACアダプターか、LANケーブルによるPoE給電か?

といった選択肢は、設置場所に深く関連するものと言って良いでしょう。

壁や天井に取り付けるには、カメラ側が対応する形状になっていなければなりません。

また、ネットワークへの接続方式が「有線LANのみ」の場合は、配線の手間がかかります。逆に「Wi-Fiのみ」の場合は、電波の届きにくいところに設置すると、カメラの映像が途切れがちになってしまうリスクがあります。

さらに、ネットワークカメラは電子機器ですから、当然動作には電気の供給が必要です。
一般的なコンセントが確保できる場所なら問題ありませんが、天井に設置する場合は、周囲にコンセントがない場合もあるでしょう。そういった場合は「PoE給電(ピーオーイー)」に対応した機種を選ぶと、LANケーブルで通信だけでなく給電まで可能ですから、コンセントが要りません。

このように、「どこへ設置するか?」によって、カメラに求められる仕様が異なります。

また他にも、「高さ」とは直接関連しませんが、

  • 防水/防塵対応か?

という観点があります。
屋外や軒先に設置したい場合や、そうでない場合でも粉塵が舞う場所などで使う際は、絶対に外せない観点と言えるでしょう。

なお、当店で扱う以下の機種は

  • 壁や天井への取り付け可能
  • Wi-Fi、有線LAN接続両対応
  • ACアダプター給電、PoE給電両対応
  • IP65に準拠した防水/防塵性能

と、ある程度全ての項目に配慮した仕様となっています。
迷ったら、ぜひこちらのモデルをご検討いただけると幸いです。

↓設置の自由度が高いネットワークカメラを見る↓
AI搭載 防塵・防水対応ネットワークカメラ TS-NA230WP

ちなみに少し補足させていただくと、こちらの機種はACアダプターのケーブルも「3m」とかなり長めのものを採用しており、天井に設置したときでも床に近いコンセントが利用できるようにしています。

IP65相当の防水/防塵性能というのは「多少の雨なら浸水しない」という程度ですから、台風や長時間の浸水には耐えられませんが、屋根のある半屋外にはおおむね適する、という感じです。

また、当店での取り扱いではなくご紹介となりますが……

「壁や天井への設置は、自分じゃ難しい」
「取り付けはともかく、ネットワークの設定が不安」

という方へ向けた、「訪問設置サービス」「訪問設定サービス」もございます。
設置や設定がハードルになって、ご導入をためらってしまう場合は、ぜひこちらもご参照ください。

ネットワークカメラ訪問設置・設定サービス
※お客様から当社連携先へ直接お申込みいただく形です。

まとめ

というわけで今回は、「ネットワークカメラにできること:映像を見る編」というテーマの第3弾として、

  • 3. いつ、どこを見るのか? ⇒日中か夜間か? 設置場所や映し出す範囲は?

についてお話ししました。
この「いつ、どこを」をふたつに分解すると、

  • 時間帯・周囲の明るさ
  • 映したい範囲

になりますが、このうち「A.時間帯・周囲の明るさ」については、

  • 暗い場所の映像を確認したい
  • 極端に明暗差のある場所の映像を確認したい

という2点が気にすべき観点です。
前者は「暗視機能」または「高感度センサー」、後者は「HDR機能」の搭載有無で、カメラの機種を選ぶべきだとお話ししました。

また「B.映したい範囲」については、

  • 映したい画角の広さ
  • カメラを設置する高さ

という2点が主に気にすべき観点です。
前者は広く映したい場合、カメラの仕様上でより画角の数値が大きい機種を選ぶのが良いでしょう。
後者については、

  • 壁や天井に取り付けられる形状か?
  • Wi-Fi接続か、有線LAN接続か?
  • 電源への接続はACアダプターか、LANケーブルによるPoE給電か?

という3つの観点がチェックポイントになります。
ただし半屋外や埃の多い場所に設置したい場合は、高さ以外にも

  • 防水/防塵対応か?

という観点も欠かせません。

そして当店で扱うネットワークカメラの中で、これら全ての観点にひととおり配慮しているのは以下の機種になります。
どんなシーンでも完璧、とまでは言い切れませんが、多様なシーンでお使いいただける商品です。

私たちとしては最初の検討機種として、自信をもってオススメいたします!

↓当店の最推しネットワークカメラを見る↓
AI搭載 防塵・防水対応ネットワークカメラ TS-NA230WP

さて、今回まででひととおり「ネットワークカメラにできること:映像を見る編」についてはお話しできました。
ただ……ネットワークカメラの用途の大半は、この「映像を見る」だと考えますが、それだけではないのも事実。

というわけで次回は、

「ネットワークカメラにできること:通話編」
「ネットワークカメラにできること:録画編」

をお届けします。
さらに「ここまでできるんだ!」と思っていただけるようお話ししますので、ぜひ引き続きご覧ください!

その他、「ネットワークカメラについての全般的なご相談」も広く受け付けております。ここまで触れてきた内容の他、なにか導入の壁となるご懸念がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!

投稿者プロフィール

NAS(ナス)の「なっさん」
NAS(ナス)の「なっさん」
PC周辺機器メーカー アイ・オー・データ機器の直販ECサイト「アイオープラザ」店員。
"難しい"PC周辺を"だいたい本音"で語り、"お客様が技術的な知識を学習せずに選べる店"を目指しています!