PCの容量不足に効く、外付けHDD、SSDを選ぶ「3つの観点」とは?

こんにちは、PC周辺機器メーカー直販サイト「アイオープラザ」店員、NAS(ナス)の「なっさん」です!

前回「PC(パソコン)の容量が足りない!」という困りごとに対して「容量不足を解消する2つの方法」をお話ししました。

その中で結論のひとつとして、

「とにかく手軽で簡単な方法がいい方には、外付けのストレージ(HDD、SSD)がオススメ」

と申し上げました。
今回はその続きとして、

「じゃあ具体的に、どうやってHDD、SSDを選べばいいの?」

という疑問にお答えし、選択するための「3つの観点」をご紹介します。
後半ではそれらの観点に沿った商品もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!

※本コンテンツは主に法人向けの内容です。

「外付け」HDD、SSDとは?

まず念のため「外付け」HDD、SSDについて、簡単にご説明します。

  • HDD(ハードディスクドライブ)
  • SSD(ソリッドステートドライブ)

というのは、どちらもPCの内部ストレージ(記憶領域)として使われる部品です。
「内部ストレージ」として使われるのが”基本”だという成り立ちから、「外部ストレージ」として使われるHDD、SSDの場合、

  • 外付けHDD
  • 外付けSSD

と呼んで区別します(字のとおり、PC等の「外に付ける」から「外付け」です)。
なお、

  • USB HDD
  • ポータブルHDD
  • スティックSSD

等の名称を聞いたことがあるかもしれませんが、これらを詳しく表記すると、

  • USB HDD⇒USBインターフェースで接続する外付けHDD
  • ポータブルHDD⇒持ち運べる(ポータブル)外付けHDD
  • スティックSSD⇒スティック形状の外付けSSD

となるため、これらは全て「外付けHDD」「外付けSSD」の一種だと思っていただいて構いません(ちなみにポータブルHDDもスティックSSDも、USBで接続することが大半なので、USB HDDやUSB SSDの1種と考えていただいても概ね問題ありません)。

というわけで、本題に入りましょう。
外付けHDDとSSDの違いからお話しします。

外付けHDDとSSDの違い

HDDとSSD(ちなみに私たちは普段HDDを「ハードディスク」、SSDを「エスエスディー」と呼んでいます)の違いをご理解いただく上で、最初にこの問いを掲げたいと思います。

「どっちが先に普及した製品なのか?」

HDDとSSDは、どちらが「先」だったのか?

正解は「HDD」です。

HDDというのは、なんと1950年代から存在します。
実際にPCの内蔵ストレージとして広く普及するようになるのは1980年代ですが、少なくとも当社がHDD製品を作り始めた90年代には、一般的な記憶媒体としてPCユーザーに認知されていました。

これに対し、SSDが一般に普及し始めるのは2000年代後半です。
世界初のSSD自体はもっと前からありましたが、「HDDの後継ポジション」として本格的にPCの内蔵ストレージになったのは2010年前後からでした。

そう、SSDというのはHDDの「代替品」として広がっていったのです。
そこで次は、こんな問いを出したいと思います。

「なぜ、未だにHDDはなくなっていないのか?」

なぜ全てのHDDが、SSDに代替されていないのか?

「後から出た」ということは、SSDのほうが優れている点があるということです。
大まかに言うと、少なくとも以下の2点が挙げられます。

  • アクセスが高速
  • 衝撃に強い

HDDは円盤状の磁気ディスクを、針(ヘッド)で読み取るという内部構造です。
なにが言いたいかというと……機械的な部品が物理的に動くという時点で、読み書きの速度には自ずと限界があります。
またこの構造がゆえに、強過ぎる衝撃を受けると部品が破損しかねません。

これに対しSSDは、「フラッシュメモリー」という半導体が主要部品です。
乱暴な言い方をすれば「電子の出し入れ」によってデータを記録する構造ですから、物理的な可動部が存在しません。
ゆえにHDDよりもアクセスが高速で、衝撃に強いと言えるのです。

「だったら、もうHDDは不要なんじゃないの?」

確かに、ノートPCに搭載される内部ストレージは、今や大半がHDDからSSDに変わったと言えるでしょう。

しかし世の中からHDDがなくなったかというと、そんなことはありません。
今もHDDはデータセンターに置かれるサーバーや、小規模ファイルサーバーであるNASだけでなく、従来からあるUSB接続の外付けHDDとしても使われ続けています。

それはなぜか?
アクセスが高速で衝撃に強いSSDより、HDDの優れている点があるからです。
それは、

  • 容量

です。

「HDDかSSDか?」を選ぶ3つの観点

少なくとも現時点ではまだ、HDDのほうが圧倒的に大容量化しやすいです。
当社商品で言えば、最も容量の大きい商品は以下のようになります。

  • HDD:24TB
  • SSD:8TB

もちろん最大容量を買われるお客様は多くありませんが、「最大容量が大きい」ということは、小さめの容量も「安く作りやすい」ということです。
例えば2TB同士を比べた場合、最も安価なモデルの価格はこうなります。

HDD:16,280円
SSD:31,900円

その差15,620円……HDDはSSDの半値に近い水準です。
同じ容量を手に入れるためのコストはHDDのほうが有利、ということがお解りいただけるのではないでしょうか?

ここまでの話をまとめると、以下のようになります。

アクセス速度耐衝撃性容量
HDD
通常利用には十分

可動部がある

容量対コストに優れる
SSD
HDDよりかなり高速

可動部がない

容量対コストは割高

つまり

「HDDがいいかSSDがいいか?」

という話に関しては、以下” 3つの観点”で選べる、と言えるでしょう。

  1. 容量:「とにかく大容量が安価に欲しい」という方はHDD
  2. 転送速度:「より高速にデータの転送がしたい」という方にはSSD
  3. 可搬性:「持ち歩きたい」方はSSD

この3つの観点をそれぞれどのくらい重視するかで、最適な商品が変わります。
そこで次は、それぞれ当てはまる具体的な商品はなにか? というお話をさせてください。

3つの観点から選ぶ外付けHDD、SSD

具体的に商品を選ぶ際、上でご紹介した3つの観点のどれを最重要視するかによって、適切な商品が変わります。

容量を最重視転送速度を最重視可搬性を最重視
適切な商品据置型HDDポータブルSSDポータブルSSD、HDD

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

1.容量を最重要視する場合

「とにかく低コストで大きな容量が欲しい」

という場合は、据置型のUSB HDDが適切です。
具体的には、法人向けの最もスタンダードなモデルをオススメします。

↓商品を見る↓
法人向け 5年保証 USB外付けHDD HDJA-UTNBシリーズ

こちらはとにかく「高信頼性」に重きを置いた仕様の商品です。
通常の外付けHDDに搭載されるHDDよりも、高い信頼性が求められる「NAS用のHDD」を敢えて搭載し、5年保証を実現しました。

また、HDDの主要な故障原因のひとつは「熱」ですが、本商品は独自のヒートシンク構造を採用した上、冷却ファンを搭載しており、放熱性にかなり力を入れています。
製造品質についても日本国内で組立し、全数検査を行っているという徹底ぶり。

HDDは特に「低価格」が求められる商品ですが、私から見ても本商品は「ここまでいる?」と思うくらいリッチな仕様だと思います。
法人がビジネスで使うPCの「拡張」用途として、不足はありません。

ちなみに本商品には、さらに「セキュリティ機能」を強化したシリーズもあります。
据置タイプなので原則オフィスに設置して使う想定ですが、物理的な盗難対策も考慮するのであれば、こちらもオススメです。

↓セキュリティ機能を強化したモデルを見る↓
法人向け 5年保証 USB外付けセキュリティHDD HDJA-SUTNBシリーズ

2.転送速度を最重要視する場合

上でご紹介したHDDの転送速度が「遅い」というわけではありませんが……例えば

  • 頻繁に大容量のデータを書き換える

といった使い方をされる場合は、一定以上の転送速度が担保されたストレージを選ぶほうが適切です。
そうなるとポータブルSSDが適切な選択肢、ということになります。

この場合、用途によってさらにふたつの選択肢があります。
まず、

「映像編集等をしたいので、とにかく速度が必要」

といった場合は、読込/書込ともに1,000MB/sを超えるような高速SSDがオススメです。

↓転送速度約1,000MB/sの高速ポータブルSSDを見る↓
USB 3.2 Gen 2対応 ポータブルSSD SSPA-USCシリーズ

↓さらに高速!転送速度最大2,500MB/s以上のポータブルSSDを見る↓
Thunderbolt 3/USB-C 両対応 高速ポータブルSSD PRO-G40 SSD

また、

「一般業務用途で、大容量データを扱う」

といった場合には、

  • 転送速度は約380MB/sと、HDDに比べれば十分高速
  • 盗難/紛失に備えたセキュリティ対策機能を搭載

などの特長を持ったモデルが相応しいでしょう。

↓セキュリティ機能を強化したモデルを見る↓
ハードウェア自動暗号化対応 セキュリティポータブルSSD SSPD-SUTCシリーズ

3.可搬性を最重要視する場合

最後は可搬性(持ち運べるかどうか)です。

「ノートPCごと、拡張ストレージを持ち歩きたい」

という用途の場合も、やはり上でご紹介した「セキュリティ機能を搭載したポータブルSSD」が適合します。
これは、

  • 小さくて軽い(手のひらサイズ、約150g)
  • 耐衝撃性に優れる(122cmの高さからの落下試験に合格)

という理由の他、

「小さくて軽いからこそ盗難/紛失に遭い、情報漏えいにつながりやすい」

という事情を考慮したものです。

本商品は「パスワードロック機能」「自動暗号化機能」を搭載しており、データにアクセスするためにパスワード入力を要します。
また全てのデータを勝手に暗号化してくれるため、万が一分解され、SSDを取り出されて直接アクセスを試みられても、データを容易に読み取れません。

↓セキュリティ機能を強化したポータブルSSDを見る↓
ハードウェア自動暗号化対応 セキュリティポータブルSSD SSPD-SUTCシリーズ

なお、同じセキュリティ機能を搭載した「ポータブルHDD」も存在します。
こちらも

  • 小さくて軽い(手のひらサイズ、約180~260g/容量による)
  • 耐衝撃性に優れる(122cmの高さからの落下試験に合格)

と、重さは若干SSDより上ですが、落下の衝撃については十分配慮された商品です。
同じ容量ならHDDのほうがお安くご提供できるので、その意味ではオススメできます。

↓セキュリティ機能を強化したポータブルHDDを見る↓
ハードウェア自動暗号化対応 耐衝撃ポータブルHDD HDPD-SUTCシリーズ

ただし上でお話ししたように、HDDというのは構造上SSDよりも衝撃に弱いことは否めません。特に動作中に衝撃を受けるリスクがある場合は、SSDのほうが安心でしょう。

まとめ

というわけで今回は、PCの容量不足に効くUSB HDD、SSDを選ぶ「3つの観点」と、それぞれの重視ポイントに相応しい商品をご紹介しました。

SSDはHDDより後からできた製品で、その構造から

  • アクセスが高速
  • 衝撃に強い

という2点が顕著に優れています。
しかし

  • 大容量が作りやすい

という点では今もまだHDDが有利です。
ですから、PCの容量不足を解決する際には、以下3つの観点で商品を選べば良いと言えます。

  1. 容量:「とにかく大容量が安価に欲しい」という方はHDD
  2. 転送速度:「より高速にデータの転送がしたい」という方にはSSD
  3. 可搬性:「持ち歩きたい」方はSSD

どの観点を最も重視するかで選ぶ商品が変わりますので、ぜひ以下を参考に、用途に合った適切な商品をお選びください!

1.容量:「とにかく大容量が安価に欲しい」という方

↓法人向け据置型USB HDDスタンダードモデルを見る↓
法人向け 5年保証 USB外付けHDD HDJA-UTNBシリーズ

↓セキュリティ機能を強化したモデルを見る↓
法人向け 5年保証 USB外付けセキュリティHDD HDJA-SUTNBシリーズ

2.転送速度:「より高速にデータの転送がしたい」という方

↓転送速度約1,000MB/sの高速ポータブルSSDを見る↓
USB 3.2 Gen 2対応 ポータブルSSD SSPA-USCシリーズ

↓さらに高速!転送速度最大2,500MB/s以上のポータブルSSDを見る↓
Thunderbolt 3/USB-C 両対応 高速ポータブルSSD PRO-G40 SSD

3.可搬性:「持ち歩きたい」方

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ハードウェア自動暗号化対応 セキュリティポータブルSSD SSPD-SUTCシリーズ

↓セキュリティ機能を強化したポータブルHDDを見る↓
ハードウェア自動暗号化対応 耐衝撃ポータブルHDD HDPD-SUTCシリーズ

その他、「USB HDD、SSDについての全般的なご相談」も広く受け付けております。
ここまで触れてきた内容の他、なにか導入の壁となるご懸念がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください!

投稿者プロフィール

NAS(ナス)の「なっさん」
NAS(ナス)の「なっさん」
PC周辺機器メーカー アイ・オー・データ機器の直販ECサイト「アイオープラザ」店員。
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